ウォレスとグルミットを最初にみたのは、あのペンギンをおいかけていくシー
ンだった。イベントかなにかで壁にプロジェクターでBGVとしてながされて
いたのをなんとなくながめてみたのだった。
私がそのシーンをはっきりと覚えているのは、壁紙が奇妙だったからだ。
高速に移動するキャラクターをカメラが追いかけるというシーンなのだが、
普通のカメラでとるとすれば、壁紙はぶれて激しいブラーがかかるはずだ。
しかしその壁紙はぶれていなかった。高速に回転する扇風機に連続してスト
ロボをあてると静止してみえるように、ほとんど動いていないように見えた。
二コマか三コマの切り返しのアニメだったように思う。
ものすごく早い移動のもつ疾走感と、しかし奇妙に静止して見える壁紙との
対比に、なんだか奇妙な感じをうけたのだった。
しかし、あの列車にのっていながら、その列車の走る手前にどんどん線路を
つぎたしていって、自分の進む線路を作っていくというシーンが、ものすご
く面白かった。
ということでストーリーはよくわからず、なんだか抽象的なシーンから成る
アニメなのかと思っていたが、実際はちゃんとしたストーリーをもった映画
なのだった。
第一作の、Grand day outがもっとも面白かったと思う。チーズのあるとこ
ろに旅行しよう。どこにしようか? 月にしよう。そして月旅行用のロケット
を作りはじめる。その飛躍は面白かった。なぜか月にいくと、パーキングメー
ターが壊れて動きだしたようなロボットがいる。そしてなぜか彼はスキーを
やりたいと思うようになるのだった。
もちろん月世界旅行へのオマージュがあるのだろう。ある部分はサンダーバー
ドからの影響もある。しかし全体としては人形アニメでしかありえない想像
力の飛躍があった。
でもその後はちょっとづつ変わっていった。
結局のところなにを言いたいかと言えば、Chicken Runはだめだったのだ。
二作目あたりから、過去の映画への引用は以前とくらべて大幅にとりいれら
れるようになってきた。もちろんそれでも面白かった。
Chicken Runではその集大成、過去の映画から大幅に引用されている。
というか引用だけから映画が構成されているといってよい。
残念ながら、そこにはもう人形アニメでしかありえない想像力の飛躍という
ものは失なわれている。
アメリカの資本がはいることからくる難しさだったのだろうか。
ヤン・シュワンクマイエルはシュールレアリストである。そう自称している。
彼が作る作品には常に政治に対する批判がこめられている。
ブラザーズ・クエイは、彼にオマージュをささげた作品「ヤン・シュワンク
マイエルの部屋」という映像をとっている。しかしヤン・シュワンクマイエ
ルは、ブラザーズ・クエイにたいして、「彼は単なるエスティシャンである。
単に美的であるにすぎない。」と評している。
ヤン・シュワンクンマイエルにとって本質的に大切だったことと、それが人
形アニメという表現にむかったことには、いったいどのような関係があった
のだろうか。
私は95年のSIGGRAPHを見にいった。そのフィルムショーを見るために映画館
の前で並んでいた。たまたま隣にいたアメリカ人女性と話をしていた。どう
見ても、普段は普通に主婦をやってますという感じの人だった。
そこで、あなたの一番好きな映画はなに? という話題になった。
「あなたはきっと知らないと思うのだけど、ブラザーズ・クエイの映画が一番好き。」
「いや知ってるよ。僕はジャン・リュック・ゴダールの映画が一番好き。」
「だれそれ? 知らないわ。」
という会話をしていた。一番好きな映画がブラザーズ・クエイというアメリ
カ人女性って、一体なんなんだったのだろうと思った。
「ぼくらと遊ぼう」
2.5次元アニメ。でてくる二匹のクマが見た目にとてもかわいい。
でも実はけっこうおっさんの役で、おっさんなんだけど幼いクマが、
二人で珍道中をくりひろげるというもの。弥次喜多珍道中みたいな感じですね。
も〜すこしかわいらしい感じでもよかったのではないか。
http://plaza19.mbn.or.jp/~rencom/Pojdte/Pojdte_top.htm
「パットとマット」
なにかちょっとした悪い事件がおこるのだが、それがどんどん拡大していく。
人形アニメらしく、事態はどんどん悪い方向へ大きくなっていて、
ついには全体が崩壊する、といった感じに話は飛躍する。
初めは雨漏りからはじまるのだが、それをなおそうといろいろ努力していると、
こんどはこっち、こんどはこっちという風にあちこち壊れはじめ、
ついには家まるごとたおえれてしまう。
http://plaza19.mbn.or.jp/~rencom/chesky99/ch99p&ms.htm
こういった話のもっていき方は、いろいろと共通する映画は多い。
事態はいったいどこまで悪くなれるのかという想像力の拡大は興味深い。
ICE AGE http://www.apple.com/trailers/fox/ice_age/
「チェブラーシカ」
バッタリたおれ屋さんという名前を持つ、クマだかリスだかわからない小動物が、
ワニのギエナと元KGBのシャパクリャクとくりひろげる珍道中。
あまりにかわいいので感想は略。
http://www.cheb.tv/